稼いだお金は出会い系に使う

佐藤 大樹

大手総合商社に新卒入社。
海外貿易と新規事業開発に従事。TLOへ転職し、文部科学省系の大学発スタートアップ育成支援事業の運営と、支援対象への伴走、スタートアップの立ち上げおよび経営支援に関わる。
また大学系ベンチャーキャピタルのキャピタリストとして、ファンドの立ち上げから第1号案件の投資を経験。
その後株式会社ギルギルタウンを共同創業。経営管理・企画から制作現場のディレクション、内部統制など幅広く担当。

最近車を買いました。
大学生のころから欲しかった憧れの車です。最高の気分です。
「うわ〜おれの車がいっちゃんかっこええ〜」ってリアルに口に出して毎日乗っています。

そうやって「モノ」を買い揃えていく満足感、最高です。

ただ僕の中でずっと指針になっているのは「モノによる満足感って、寿命が短い」ということです。
その思想の源流は、高校生から続けている日記にあるな、と最近思いました。

日記マン佐藤

最初は、野球部だったころ、部内で回す野球ノートと呼ばれる反省と決意を書き殴ったキャンパスノートでした。
読み返すと、とても他人には見せられないような ”アツい” メッセージが躍り出てくるので、「あの時僕はこう考えて、あいつとこんなことをしてたんだ」と思い出すことができます。

一方で、ひとつだけ気づいたことがありました。
結構な頻度で後悔が綴られていたのです。

「あの後輩の女の子に声かけておけばよかった」とか「後輩の指導をちゃんとすればよかった」とか。
「振られる覚悟でアタックすればよかった」、とか。

実に下世話で後学のためにならないような恋愛脳情報群でした。
もっと勉強になりそうなことを書いておいてくれ過去のおれ、、、

こんな感じで後から眺めてみると、人に関連する後悔が圧倒的に多いことに気づきました。

そこで、大学生になってから自分の中で一つの指針を決めました。

自分で稼いだお金は、これまで出会ってきた人、そしてこれから出会うであろう「人」に関わる系統に使う。

略して、「稼いだお金は『出会い系』に使う」です。

師匠が教えてくれた「関係性のメンテナンス」

僕には「ビジネスの師匠」と勝手に仰いでいる人がいます。
その人は、とにかく人に会います。
朝、昼、晩の食事はだれかに会って食事をするそうです。

一日のスケジュールが「誰かと会う時間」で埋め尽くされているらしいです。

(と言いながら60歳をすぎても奥さんにメロメロなので、結構家にいるみたいですが笑 そのへんも見習います!)

ビジネスとしてのメリットがあるから会う、という乾いた理由ではやれないだろうと思います。
たとえ仕事に関係がなかろうが、「この人に会いたい」と思えば、年に一回は必ず対面で会う時間を確保するそうです。

これって、ものすごいコストとエネルギーが必要だと思います。
移動費もかかる。食費もかかる。何より「時間」という人生の資産を投じている。

「関係性を維持する努力」+ 「会いたい人に、会いに行くエネルギー」を、
「面倒くささ」+「コスト」が上回ったら僕という人間は終わりだと思っています。

親に会える時間、友達とくだらない話をする時間、家族と過ごす時間。

そのために、僕は稼いだお金をすべて注ぎ込みたい。

タイムワープ理論と人間関係の逆算

メジャーリーガーのダルビッシュ有選手が語っていた「タイムワープ理論」というものがあります。

ざっくり言うと、「今の自分は、40歳や50歳、あるいは60歳になった未来の自分が、人生を後悔して、過去にタイムワープして戻ってきた姿だ」と思い込んで生きる、という考え方です。

「ああ、もっとあの時に親と会っておけばよかった」
「あの友人と疎遠にならなければよかった」
「もっと勇気を出して、あの人に会いに行けばよかった」

40代、50代の節目節目で、僕は絶対に後悔すると思うんです。
その「未来の後悔」を、今この瞬間に先回りして解消しにいく。

そう考えると、一見「非効率」に見える、仕事に直結しない飲み会や、遠く離れた友人を訪ねる旅費、親と一緒に食事をする時間にかけるお金が、どれほど価値のある投資かがわかります。

人生の終盤に、「あの時、お金を貯め込んで銀行残高を眺めていた時間」を思い出す人はいないでしょう。
それよりも、「あの時、無理してでも会いに行って、アホほど笑った」という記憶の方をぼくは大事にしたい。

……と、ここまでそれらしい話を展開してきましたが、結局は、ただの「寂しがり屋」なんですけどね。

自分の給料を使って、誰かと美味しいものを食べ、見たことのない景色や時間を共有し、一緒に過ごす。
それが「出会い系」という言葉の、僕なりの真意です。

どうかこの記事を妻が斜め読みして誤解しませんように。