社会を疑った20代が、社会を作り始めた30代の話

祇園 涼介

新卒で大手総合商社に入社。退職後、国産ジーンズブランドRockwell Japanを創業。ゼロからのブランド運営で培った発信力と経験を活かし、知られていない企業の魅力発掘と認知度向上に貢献するため当社を共同創業。
ABEMA TV「ABEMA NEWS」、テレビ朝日「激レアさんを連れてきた」、日本テレビ「スッキリ」オープニング出演などその他多数メディア掲載・出演。

大学を卒業して、私は商社に入社した。

理由はシンプルだった。
アフリカに行きたかったからだ。

平日は泥臭く街を駆け回り、
誰も知らない場所からビジネスを立ち上げる。

休日はサバンナに出て、
インパラやカバ、シマウマと同じ土を踏みしめる。
偶然見かけたゾウには勝手に「オーディ」と名づけ、
毎週探し歩く。

そんな生活を夢見ていた。

ところが、入社してすぐに現実を知る。
私の配属された部署からアフリカ行きのチケットを得るには、最低10年かかるらしい。

私は会社を辞めた。


ヒッピーOSの20代

その後、ジーンズブランドを立ち上げた。
今思うと、売るためというより「生き方」を探すために近かったと思う。

自分は何を大事にして生きたいのか。
世の中がどのように動いているのか。
自分なりに一つずつ定義していくのに時間が必要だった。

経済活動をほぼ止めて、
1年間、山で穴を掘った。
野菜を育て、狩猟もした。

今振り返ると、
20代の私は社会にうまく馴染めず、
社会の不条理に対して、
自分の内側から湧いてくるエネルギーを
そのままぶつけていたように思う。

いわば、ヒッピー的な時間だった。

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ライフプラン

では、30歳になった今、何をしているか。

答えは単純だ。
思いっきりビジネスをしている。
20代にいた場所とは、ほぼ正反対のフィールドにいる。

でも、矛盾しているとは思っていない。

むしろ、ようやく地続きになってきた感覚がある。

私にはひとつのプランがある。

20代はヒッピー。
30代はビジネス。
40代はアスリート。
50代は研究者。
60代はアーティスト。

全てを全力でやり切りたいと思っている。

30歳の今はビジネスが主戦場だけど、40代では乗馬で競技に出て、50代はボツワナのオカバンゴデルタでレンジャーをする。そこでは動物行動学か解剖学の研究をしたいと思っている。
そして、60代ではそこまでの経験から得られた感覚をアートとして表現したい。

一つ一つに本気で取り組めば、きっとそれぞれのタイミングで世の中の見え方が大きく違ってくるはずだ。

一般的には、ビジネスとアート、研究とスポーツ、ヒッピーと起業家は、
それぞれ別の生き方だとされているが、そうじゃない気がしている。

最強のアスリートは、
自分の身体を深く理解している研究者でもあるはずだ。

スーパービジネスパーソンは、
世界の構造を捉えるアーティストでもあるはずだ。

ただ、見る角度が違うだけだ。
なら私は、いろんな角度にその都度正面からどっぷり浸かっていきたい。


20代にヒッピーをやったから、
今、ビジネスを違う目線で見られている。

社会の外に一度出たから、社会の中で何をすべきかが、少しだけ見える。

遠回りだったかもしれない。
効率は悪かったと思う。

それでも、この順番で生きてきてよかった。

このまま進めば、自分の人生は、少しずつ理想に近づいていく気がしている。

たぶん、悪くないルートだ。

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